2007年6月13日

大日本人

大日本人見てきた。
さて、私がこの映画を語るには3つの立場が考えられる。
松本ファンとして語るべきか、お笑い好きとして語るべきか、それとも映画好きとして語るべきか。
実は、松本人志作品としても、お笑いとしてもそう不満はないのだろうな。しかし、やはりここは映画として語らねばなるまい。(この後、多分にネタバレ含む)
最後のアレまでの出来は上々だったと思う。「獣」を中心とした世界観を成り立たせているのは、実はCGの技術力だったりする。近年の「VISUALBUM」や「ズサー」などで、CGの使い方を覚えたのだろうね。私が感心したのは細かい演出なのだ。脚本にはアドリブが多かったと聞くが本当なのだろうか?
折りたたみ傘やふえるわかめなど、やたら「役に立つ時だけ大きくなる」ものに執着する主人公大佐藤。公園でインタビューを受けても見向きもされない大佐藤。沼津電変所(?)の、雑然としたものすごく安っぽい室内。胸にスポンサーロゴをつけるが、隠したことをなじられる大佐藤。腰につけるのはなぜか異常に嫌がる大佐藤。しかし結局付けたあげく、ボッコボコにされる大佐藤。後で、「後ろ向きに逃げたのがよかった」などとマネージャーに言われてしまう大佐藤。大佐藤は貧乏ぽいのに、マネージャーがめちゃ金もってそうなアンバランス。等々。
という訳で、2回見るまでもなく、「アレ」が始まるまでは、かなり私は気に入っていたのである。「これは観客が自分でつっこみどころを見つけて遊ぶ映画なんだな」とも思ったりした。
…けど、最後に壊された。最後のあの展開は…?結局、あれが監督のやりたかったことなのか。う~む。あれは、映画好きの私としては今のところ否定的だ。画期的であることはそりゃ、間違いないし、映画に笑いをとりこむのもそれは結構だが、あれは「TV」だよね。これは、映画なんて好きじゃないと語った監督の、我々に対する裏切り、なのだろうか。う~む。

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