2006年7月26日

折原一「異人たちの館」

折原一「異人たちの館」文庫161ページまで読んでのサマリ。未読の人は注意。
・辻褄が合わない。淳が9歳の時に母妙子は譲司と結婚とある。
 家政婦の証言に「のうのうといえにやってきて小松原姓を名乗っている」が、ちょっと待て。
 妙子も淳もそれ以前から小松原姓ではないか。児童文学賞受賞の時もそうだし、淳が生まれる前もそうだ。
 しかもそれが当人たちの言葉でなく、島崎が取材した第三者の証言なのである。これはどういうことか。
  ・譲司が婿入り?⇒前述の家政婦証言からありえない
  ・もともと前から小松原姓だった?⇒これはないだろう
  ・取材された人たちが口裏を合わせている⇒なんのため?雑誌記事までは偽造できないよね。
  ・島崎が虚偽を書いている?⇒だとすると、小松原妙子らの反応がないのが不自然だ。
  ・この取材をふくめ、全てが虚構⇒この可能性が高し
  ・すべては島崎の妄想。
その他気になる点
・三宅が淳を女の子だと言い張る点
・樹海の中の描写で、当事者の性別がはっきりしない点。その他、時間関係などもはっきりしないが…
・おなじく、名前がひらがなで言及される点。
・淳が生まれたときの記述が避けられている点

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