2006年5月23日

モンスター

シャーリーズ・セロンの変貌ぶり(この役のために13kg太り、特殊メイクでぶさいくに)が注目されたが、
いや、確かにそれもなかなか凄いのだが、
それよりも凄いのは、終始この映画が連続殺人を犯した犯人側の視点から作られているところにある。だって、もう死刑判決受けて、処刑されちゃってんですよ。被害者遺族などの反発もあっただろうに、なかなか勇気あるといえる>製作者。といって、変に罪を正当化するでもなく、アイリーンという人物描写に焦点をあてることで、罪を断罪という短絡思考に行かせず、「何故こうなった」「どうすれば救われるのか」という問いを発し続け、観客がキャッチできるような余地を作り出している。うまいとおもった。
シャーリーズはアイリーンの手紙などを読んで研究したそうだが、見事に自分のものにしていた。くしゃくしゃになって泣き出す顔がなんともいい。相手役にクリスティーナ・リッチというキャスティングというコントラストもいい。二人並ぶと、完全に凸凹コンビ。

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