したまちコメディ映画祭に、浅草公会堂に行ってきた。おめあては、上映される映画「PAUL」と、町山智浩さん、浅草キッドのトークショー。
事前にチケットを購入したが、私の席は1階の前から2列目、ど真ん中。ベストポジションと思われた。が、トークは映像を使うため、舞台の隅っこで行われた。少し残念だが、贅沢というものだろう。
MIBの格好の浅草キッドが先に登場したが、町山さんがなかなか現れない。
「今、「ポール」ポジション直してるんで...」と浅草キッド。やがて現れたグレイのお面をかぶった全身タイツの男。ああなるほど、「ポール」ポジションね。
その後、なんとなく下ネタペースで話が進む。基本的には映画の解説...のはずなのだが、脱線しきり。町山さんがかつてトンデモ本の編集者だったこともあって、矢追さん関係やら、ハルキ関係やらで盛り上ったり。
やっと、今回の映画に話が戻ったと思ったら、町山さんが「先週、エリア51に行ってきた」と言いだした。エリア51というのは今回の映画にも出てくる、宇宙人がかくまわれているのではないかと言われているアメリカの基地。それがとんでもない、携帯の電波すら届かない辺鄙な土地にあるのだが、そこまで行った様子が映像で流される。映画でも使われたエイリアンバーや、ブラックメールボックス(投函すると宇宙人に届くと言われている郵便箱)に立ちよったりして、いよいよエリア51へ。今回、矢追さんが行ったよりも更に近づくことに成功したと町山さんは自慢気に話していた。
脱線していたが、話はようやく映画の中身の方へ。「PAUL」は、「未知との遭遇」や「E.T.」にあこがれた世代が作ったオマージュ映画。日本では先行して「スーパー8」が公開されたが、「PAUL」とは兄弟のようなもの、と言っていた。「スーパー8」の監督であるJ.J.エイブラムズの映画には、今回の主役の一人サイモン・ペグがよく出演しているという縁もある。
「PAUL」には上記2作品だけではなく随所にスピルバーグ映画ネタがあるが、なんとスピルバーグ自身も出演している!それは見てのお楽しみ。
主演のサイモン・ペグとニック・フロストのコンビは私にも「ホット・ファズ」でおなじみ。「ホット・ファズ」もそうだが、どうもオタクな男がつるむようすがなんかゲイっぽい。その見方は正しいと町山さん。今回も、映画の中でそれをつっこまれるシーンがある。
「ホット・ファズ」の監督はエドガー・ライトだったが、今回ライトは「スコット・ピルグリムと邪悪な元カレ軍団」の監督だったので、「スーパーバッド 童貞ウォーズ」の監督、グレッグ・モットーラを起用との事。未見だが、「童貞ウォーズ」もそういうお話らしい。
で、「童貞ウォーズ」でもオタクの友情に女が入ってきてダメになるのだが、今回もそれがあって、その女性役がクリステン・ウィグといって、町山さんによれば今アメリカでトップの女性コメディアンらしい。
あと、ポールの声をあてているのがセス・ローゲン。最近聞いたなと思ったら、「グリーン・ホーネット」に出てた。
その他、少し宗教話。キリスト教原理主義にとって宇宙人は、承認できない存在。なぜなら世界は神が4千年前に創造したもの、人間は神に似せて創造されたものだから。そういったテーマもこの映画にはこめられている。「PAUL」というのは、どうも「聖パウロ」からとられているらしい。聖パウロというのは目が見えなかったが、目からうろこが落ちて見えるようになった人。「目からうろこ」が日本発でないのは初めて知った。
そんなこんなでトークショーは一時間ほどしゃべっていただろうか?面白くてそれでもおなかいっぱいになってしまったが、映画の方はそれに負けじと、面白かった!「ホット・ファズ」も笑えたがこっちは更に笑える。
ストーリーは基本的に「E.T.」と同じ。宇宙船が壊れて帰れなくなった宇宙人ポールを帰してあげる話。ただ、帰すのがいい大人のオタク二人組で、
宇宙人が50年もアメリカにいてヤンキーに染まりきった宇宙人、という設定でまず笑わせる。それだけではなく、ギャグを入れるテンポがいい。それでいて、根底には「愛」というメッセージがあるので、結構下ネタや残虐なシーンもありつつ、ほのぼの見れる。個人的にはまったのは残虐ギャグ2箇所で、どちらも会場は爆笑、大拍手。残虐にやって笑いとれるってすごいと思った。
作品は12月公開だそうだが、笑える映画が好きな人にはぜひ見てほしい。スピルバーグ映画が好き、特に「未知との遭遇」や「E.T.」が好きな人は必見だ。