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2006年8月26日

ゲド戦記

私は原作ファンな訳で、映画はもはや見る気すらない訳ですが、ル・グウィンが今回の映画化について不満たらたらというニュースを聞いてもビミョーな心境です。なぜなら、私にゲド戦記を紹介してくれたのがほかならぬ宮崎駿氏な訳なので…

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Weird AL2題

http://arena.nikkeibp.co.jp/col/20060801/117933/
このニュースで、「あーアルヤン健在なんだと思ったら、slashdotでこんなニュースが
http://slashdot.org/article.pl?sid=06/08/22/2124255
やってくれますな。Weird Alの"Don't download this song"の「ダウンロードサイト」は↓。
http://www.dontdownloadthissong.com/
"click here to download this song"って書いてあるよ…

投稿者 morota : 22:39 | コメント (0) | トラックバック

スープカリィ厨房 ガネー舎(新橋)

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平日、12時ちょい過ぎに訪れたのだが以外と空席が目立ち、「あれ?」という感じ。駅から遠いのがネックなのかな。せっかく遠出してるので、奮発してとりやさいカリィ(1250円)を注文。
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最初、一緒についてきたライスを見て、「パサパサ!」と思った。ところが、このライスをカレーに十分浸して食うと、うまみを十分すっておいしくなるのよ。スープはラーメンのマー油みたいな油がういている。それほどハーブっぽい感じはしない。骨付き鶏はかなりボリュームがあって食べがいがある。
本格的スープカレー専門店は初めてだったが楽しめた。味としては前に食べた紅花(蒲田)のココットカレーの方が好きですが。

スープカリィ厨房 ガネー舎
Address:港区新橋5-12-2 鴻盟社ビルB1
Tel:03-3433-0309
http://www.shinbashi-mall.jp/shop/ganesha/
http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E139.45.36.1N35.39.35.9&ZM=9

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T.Y. Harbor Brewery(天王州)

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蒸し暑い某平日夜、天王州運河沿いのビアガーデンのオープンテラスで優雅にビールを楽しむ。
ビールは6種類。
ペールエール、アンバー、ウィート、おすすめ2種、リアルエール
基本はパイントかハーフパイント。最初の3つとおすすめ1種はテイスティングセットがある。
私はテイスティングを注文。
全部試したが、私はウィートエールがまろやかでよかった。
料理は、ビザから肉からサワークリームつきポテト、などなんでもあり。アメリカスタイルってことらしいが。ポークとチリビーンズがうまかった。
この店、料理もまあまあだし(ちょい高いが)、頼んだビールが20分くらいこないことを除けば、いい店だと思う。
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私以外が頼んだデザートドリンクは、homyがレモンのカクテル?めちゃ甘。Guecarのグラッパは、ワインを作ったのこり滓で作る飲み物だそうだ。これとS野の飲みものは、アルコール度がきつい。匂っているだけで目にしみてきた。

T.Y. Harbor Brewery
Address:東京都品川区東品川 2-1-3
Tel: 03-5479-4555
http://www.tyharborbrewing.co.jp/
http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E139.45.2.4N35.37.10.1&ZM=9

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投稿者 morota : 21:51 | コメント (2) | トラックバック

イエローリーグ:対メロンズ

新星AMANO君が大活躍。7得点。Asakiも???パワーで3得点。
そして私、ついにリーグ初得点(1点)を記録!そして今シーズン2勝め!
さあ、残るはアシスト!
そのわりに今日は8失点もしてるけど、とりあえずそれはおいといて、勝利を満喫したい!
まあ今日は、前でキープできるポイントができたのが大きかった。パス回しも前よりは落ちついているし、
マークも前よりはずれてないと思う。失点はカウンターからの形が多かった。まあそれはこっちが6人ということもあり、ある程度は仕方ないだろう。
自分のゴールはあまりよく覚えてないけど、キーパーもとびだしている状況で、カウンター気味から相手を横トラップではずしてミドルシュートだったかな。実は試合前にインステップシュートの練習をやったんだけど、それがよかったと思う。

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2006年8月21日

ジャスミン(武蔵中原)

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土曜出勤なのでちょっと遠出してみる。さすがに中原からは自転車で行かないと遠いな。
ネットで誰かが進めていた五目チャーハンと餃子を注文したが、これが失敗。定食よりも割高な上、定食の方が明らかにうまそう。チャーハンは悪くはない。量もそれなり、レタスなども入っており、仕上がりもベタベタしてない。が、味付けは飲茶の方が好きだな。餃子は…これも悪くはないが、あじくらの餃子の方が好きだ。

ちなみに中原・新城の私的チャーハンランキングは
1.欣欣飲茶
2.清華楼
3.香港食堂
4.三陽飯店
5.ジャスミン
6.万豚記
7.紅虎餃子房
8.自慢亭
9.餃子の王将

てなとこです。

11/24追記
先日、また行ってきました。今度は、鷄とブロッコリーの醤油炒めを食べました。材料の自然な味を活かしており、欣欣飲茶とままた違った味わいです。
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味:★★★★☆
量:★★★★☆
価格:★★★★☆
サービス:★★★★☆
総合:★★★★☆

ジャスミン
Address:川崎市中原区井田杉山町2-55
Tel:044-799-2259
http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E139.38.47.7N35.34.4.5&ZM=9

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2006年8月20日

福の家(お茶の水)

N先生とかO先生一派と訪れたお茶の水近辺のお店。うにオムレツ、さつま揚げなどがおいしい。また、梅酒の種類が豊富で、珍しいところでは「あかるい農村」など。なんだかなつかしげな響きですね。

福の家
Address:千代田区神田駿河台2-4-4 サンロイヤルビル5F
Tel:03-3295-4175
http://r.gnavi.co.jp/g162010/
http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E139.46.1.0N35.41.46.0&ZM=9

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なぜ小さい?

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発音できないですね...
ムーンレィス

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すっとこどっこい(武蔵新城)

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なんてことない普通の飲み屋なんですが、CHIMAYがありました
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すっとこどっこい 武蔵新城店
Address:川崎市中原区上新城2-11-10
Tel:044-752-1104
http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E139.37.55.2N35.35.4.2&ZM=9

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たかはし屋(蒲田)

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蒲田駅東口にある鯨料理の店。

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くじらのベーコン。味は普通のベーコンぽい。
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なつかしの竜田揚げのつもりで食したのだが、給食のよりはるかにやわらかく上品。
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これは鯨の刺身。ちょっとコリコリしている。

この他、沖縄料理などもあって、ゴーヤチャンプルーやたこチャーハンなどをいただきました。

たかはし屋
Address:東京都大田区蒲田5-46-9
Tel:03-3732-5228
http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E139.43.9.1N35.33.24.7&ZM=9

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投稿者 morota : 20:46 | コメント (0) | トラックバック

多摩川花火

8/19に行われた多摩川花火。今年もわりと近くで見れたのでよかったです。また、後ろに陣取った浴衣姿の若い女の子4人組が歓声で明るく盛りあげてくれたので、たいへん楽しめました。来年も一緒だといいな。
「すげーでけー」
「やべーきれー」
「結婚してー(花火師と)」
「腹へったー焼きそば買ってこい」

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2006年8月18日

セキュリーマン検定

あなたの情報セキュリティ武装度を判定します、んだそうです。
私は微妙に間違えた…
http://blog.hitachi-system.co.jp/securyman/hitachisecuryman.html

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シロガネーゼ族

シロガネーゼ 白金
アシヤレーヌ 芦屋
マリナーゼ 新浦安
アザミネーゼ あざみ野
タマプランヌ たまプラーザ
チバリーヒルズ 千葉
アオバネーゼ 青葉台

チバリーヒルズってのは土地の愛称なのでちょっと違うかも。
にしても、「タマプランヌ」はないだろ…

他にも収集中

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2006年8月12日

魚貝三昧 雛(溝の口)

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kazful殿の紹介で、しょうごさんと飲みに行った溝の口の店。最初、南口すぐの店に行ったらすでに満席(18時半ぐらい)。で、実はもう1店ある(そっちが1号店)ということでそっちに行ったら、カウンターはガラガラ。こっちも駅近なのにこの差はなに?
魚貝のメニューが豊富で、カマスの塩焼き、刺身5点(いか、すずき、かつお、とび魚のなめろう、赤貝?)、あさりバター、穴子の天ぷらなどをいただいた。特に刺身はおいしい。
飲んだのは生と日本酒。この店には銀盤があったのでそれをいただいた。まろやかな感じ。

魚貝三昧 雛1号店
Address:川崎市高津区溝口2-3-3
Tel:044-877-2169
http://www.mapfan.com/index.cgi?MAP=E139.36.45.9N35.35.47.7&ZM=9

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2006年8月10日

藤岡真「ゲッベルスの贈り物」

p144あたりまで。ネタバレ注意。
叙述トリックも、こう立て続けだと食傷ぎみかも。
今回のポイントは、「わたし」の性別あたりなんだろうなということは想像がつく。「真弓」なんて名字にも使える名前をもってきたりして。男で下の名前が真弓でもそんなに変でもない気もするし。
ただ、わざと三島由紀夫なんか入れて同性愛的なのをにおわせてるので、実はその裏をいってるのかもしれないが。。。
ただp143に出てきた遺書がどうも暗号らしいのだが、この解き方がいまいち...
やたら「自立」が出てくるところをみると、この辺が鍵なのだろうか。「自立」
が出現する文字までの数を数えてみた。30越えてるのもあるので、アルファベットには置きかえられないようだ。では、アイウエオに置きかえる?...意味が通らない。「さをりへあてて」を
「さ」を「り」へあててと解釈して、「自立」を「自殺」に置きかえてみたが、やたら自殺が増えるだけで秘密といえるようなものは表れない....うーむ。今回は苦戦か?

投稿者 morota : 23:38 | コメント (0) | トラックバック

アキバ特捜隊 サバレンジャー

http://www.express.nec.co.jp/es/ranger/index.html
メード喫茶に行きたい時は誰に訊けばいい?ピンク?イエローかな

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2006年8月 6日

等々力渓谷

等々力渓谷に行ってきました。

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等々力駅近くにあるこの橋からスタート。
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階段を降りると、下は薄暗く、体感で2度ほど低い
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等々力不動尊の下。本堂に行くには階段を登らなければならなかったのだが、力つく(同行者が)。
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別の階段を登ると、日本庭園がある。横のベンチで昼食。
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渓谷から環八をのぞむ
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投稿者 morota : 19:24 | コメント (2) | トラックバック

大田区体育館の大会

FCドッグウェイで初の大会参加。6人だったので、前半後半でコアメンバー3人づつを決め、交代で回すことにした。
リーグ戦は3試合。7分ハーフかな?
最初のチームは結構うまかった。それでも、2-3まで追いあげたのはこちらも好調だったのだろう。私は最初の試合はひさびさでボールが止まらないうちにキックインするはエリア内でクリアランス受けるはプレーが落ちつかなかった。
2試合めは向こうもガンガンシュートうってきたが、虎の子の1点を守りきりなんとか勝利。
3試合めは、相手もそんなに強くなく、比較的楽にボール回せた。練習したCKのパターンもみんながわりと忠実にやっていて、私もその恩恵で1ゴールきめさせてもらった。3ー1か4ー1ぐらいで勝ったかな。
リーグ戦で1位抜けが決勝、2位抜けが3位決定戦の1試合のみになっていて、我々は2勝1敗、2位で3位決定戦へ。
3位のチームはそれほど凄いというほどでもなく、我々もチャンスを作っていたがカウンターからまず失点してしまった。後半我々もよくボールを回していたが、GKのミスで失点、0-2で敗北。そのGKとは何をかくそう私だ。相手が山なりのロングシュートを何度も狙ってきて、1個をキャッチミス。まさに慢心といえる。
今回、攻撃はMetoさんが好調でハットトリック。守備は、マンマークはそれなりにできていたのだが、CKであがった時にカウンターへのケアがややうすく、その際に失点してしまったかなというのがある。
なんにせよ、みんなもそれなりに手応えはつかんで帰ったようです。
私自身は、ピボあてはよくできていたらしい。(とほめられた)
あとは、サイドにいるときにフィクソがピボに受きだまパスをする時に前でなく後ろにいて、斜めに入っていってこぼれ球を狙うように言われた。パスとマンマークはまあまあ。シュートはいまいち。
ゴール:1
アシスト:0
自責点:1

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我孫子武丸「殺戮に至る病」(3)

読了。
2回目のは勇み足だた。最初の推理で十分だった。

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2006年8月 3日

Zassa

第二日本TVでストリーミング放送されていた松本人志のひさびさのコント。
相方、浜田、昔の同志たちは板尾以外登場せず、あとは宮川大輔のみ。
30分程度で262円。損したとは思わせない程度に面白い。
「VISUALBUM」の頃からはまた進化した特殊撮影技術を使っているが、コントにうまく活かされている。
しかしなんといっても国際線らしき飛行機から落ちたパイロットが、明らかに日本らしき土手や商店街を歩いたりするギャップが楽しい。買ってくるのみかんだし。
このシリーズは今後、続くんだろうか?どうせなら、無期限に見れるようにしていただきたいな。

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嫌オタク流

んーなんだなこれは、結局のところ、オタクに対するエールなんだと思う。
その辺が他の嫌なんとか流と違うところだな。
あと妙に納得したのは、「オタクは遊佐未森などの偽ケルト流の音楽を好む」「初代オタクは中島みゆき、谷山浩子が好き」というあたり。周辺に傍証多数…

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我孫子武丸「殺戮に至る病」(2)

まだ読了してないが、重要事実に気づいたので補足。(ネタバレ注意)
昨日「稔には母親がいる」と書いたが違う。「稔には「母さん」がいる」のだ。
「母さん」は、母親を指すのはもちろん、子供のいる夫が妻を呼ぶ呼称にも使われる。
なんてこった。

投稿者 morota : 23:37 | コメント (0) | トラックバック

我孫子武丸「殺戮に至る病」

筒井戦勝利に気をよくして叙述トリックものを読みまくっているわけですが
最初から分かって読むのはアンフェアという説もありますが、向こうも騙す気満々なのだから仕方がない。
今回もネタバレ注意で。
100ページあたりまで読みました。折原に鍛えられ、だいぶこつが分かってきたのだが、
叙述トリックでは文章、または構成に何かが隠されている。それは表現などで巧妙に隠蔽されているのだが、ある程度その「隠す表現」が続くと、どうも不自然ってことになる。
で、今回は、まず構成があやしい。今回、いきなり冒頭が「エピローグ」になっていて驚いたりするのだが、各節は三人三様、それぞれの視点で書かれているものが交代で登場。なぜこんなぶつ切りで、時間もずれた形で進行していくのか。一つは、三者の時間が離れているのではないかという点。最初の事件と第二の事件に時間差がある可能性は?時間が近しいという根拠は岡村孝子の歌だけだが、歌は「夢をあきらめないで」1987年か。本の刊行は1996年以前なので、数年の時間差はあるのかもしれない。離れていないという根拠は、「前年」という見出しと「雅子が不審を抱く三ヶ月前、前年」という記述のだが、それは雅子の不審の開始をどこにおくかによる。
もう一つは彼らの、特に雅子と稔の関係だ。
稔側の記述を読むと、稔には「母親」がおり「雅子」という稔に近い人物がいることがわかる。
雅子側の記述を読むと、雅子には夫、息子、愛という娘、それに「稔」という人物。
問題は、雅子にとって稔とは、稔にとって雅子とはどういう関係かということなのだが、100ページばかりまででは、どうやらそれが「隠されている点」のようだ。「母親=雅子」「稔=息子」と直接的に描写した表現は見当たらず。47ページに「稔が大学に試験のために出かけた」とある(雅子サイドで「稔」という名前が登場するのはここだけ!)。が、別に学生でなくても大学は行くし、証拠にはならない。
稔が雅子の夫だとしたらどうだ?傍証は結構ある。
・36ページ「同じ文学部の院生だと嘘をついた」院生じゃなくて、先生なのかも。
・72ページ、新宿でひっかけた女の子に「オジン」呼ばわりされている。本当にオジンなのかも?

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2006年8月 1日

筒井康隆「ロートレック荘事件」(新潮文庫)その2

九章まで読んだが、どうやら今度はあたりを引いたっぽい。(未読の方、ネタバレ注意)
まず、八章の記述で、「牧野寛子と愛しあった」とあるので、八章の語り手は七章と同じであることがわかる。九章はやや奇妙だ。拳銃のことがさんざん話題になっているにも関わらず、本章の語り手が一言もそれについて触れないのは何故だ?ということが気になり、もう一度以前の章を読み返してみた。
拳銃については何も得られなかったが、前回開陳した、「一章の「おれ」が影武者として存在する説」の傍証になる記述を見つけた。37ページ最後の行から


「じゃあ、一緒に行こう」
わが忠実なる護衛兵がただちにそう言っておれの方で一歩近づいたが、おれは彼を押しとどめた。
「いいんだ。いいんだ。ひとりで思い出に耽りたいんだから、君はここにいてくれ」
「まあ、当然この辺のことは君の方が詳しいんだから、じゃ、ぼくはここにいよう」

なんてこった。ここは「忠実なる護衛兵」を工藤忠明として読みすごしてしまったが、こいつが例の「一章のおれ」ではないか。影武者どころか、堂々と登場しているのではないか。それにしても、周囲の人間がそれにあまりにも触れなさすぎるのはおかしい。
ここまで考えた時、電撃的にもやもやしていたものが解けた。
「おれ」は「浜口先生」とか「重樹」とか呼ばれてるが、誰も「浜口重樹」とは呼んでない。「浜口先生」が重樹であるとは限らない訳だ。浜口≠重樹だったら、すべてが解ける。六章最後の木内氏の、「典子は浜口さんが好きなようです」と、それを受けて六章の語り手が「胸が痛んだ」という描写。
そして、決定的な証拠は…49ページの、「ロートレック荘二階平面図」の各部屋に割りあてられた人名。「寛子」「典子」「工藤」などにまじって、
「浜口
重樹」
と改行入りで入っている。これは「浜口重樹」という一人の人間なんじゃなく、「浜口」「重樹」という二人の人間なんだよワトソン君。
なにがどうなっているのかを確認するため、もう一度最初から読みなおしてみる。

一章の語り手(「おれ」):浜口
二章の語り手:重樹
これは、金造が「おれ=重樹」に語りかけているから。しかし、冒頭の車での会話は、実は三人で会話がなされていたのだ。なんて巧妙な。
三章の語り手:重樹
寛子が呼びかけていることや、「おれの矮小な身体」とある点。
四章の語り手:重樹
金造が呼びかけている。つまり、拳銃の場所を知ってるのは重樹だ。
五章の語り手:重樹
典子が呼びかけている。
冒頭でこんな記述がある。「腹が減った」「ぼくもそうだよ」明らかに二人いる。
「おれたちはいつも通り、並んで腰掛けた」うーむ。
六章の語り手:?重樹?
証拠になるような描写はないが、語り手の心理からみて重樹ではないかと思われる。
七章の語り手:?浜口?
映画の話をしているので、浜口と思われる。
八章の語り手:浜口
七章と八章は同じなので。
九章の語り手:重樹
で、肝心の誰が殺したのかだが、拳銃の場所を知っているという事実からすると重樹があやしいのだろうなあ。
…ふうう。では続きを読むか。今度こそ、わが勝利を…

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